Center Center:オフィスの収納を再考する
Form Us With Love (FUWL)(フォーム・アス・ウィズ・ラブ)はJonas Pettersson(ヨナス・ペッテション)とJohn Löfgren(ヨン・ローフグレン)によって、ストックホルムに設立されたデザインスタジオです。カルマルにあるデザインスクールで出会った二人は、2005年に共にビジネスを立ち上げました。String Furnitureとのコラボレーションでは、収納システムCenter Centerを考案しました。自由に構成できるフレキシブルなデザインは、活発につながり続けるデジタルな世界における
ワークスペースのニーズに応えます。そして無限の組み合わせが可能な、斬新でプレイフルなモジュール収納ソリューションとして、それぞれの要望に寄り添います。
共通のアプローチ
JonasとJohnは、学生時代のプロジェクトで初めて共同作業を行った際に、互いのデザインアプローチが似ていることを悟りました。Jonasによれば「当時はあらゆる要素が高度にコンセプチュアルで論理的に構成されていました。しかしJohnと私はデザインというものが、単に人々の生活を向上させる実用性にとどまることなく、ビジネスや環境にも意義をもたらすものであるべきだ、という考えを等しくしていました」。
二人の通うスクールがスウェーデンにおける製造業の中枢スモーランド地方に位置していたことから、地元の産業界は学生のプロジェクトに対して、数多くの実践的な支援を行なっていたと言います。「熟練のクラフツマンシップを前にして、原材料に実際に触れ、フォルムは機能に向けて存在すべきだという信念が確信となりました」とJonasは語ります。
二人はこのようなアプローチを仕事とFUWLデザインスタジオに適用していきました。「プロジェクトに取りかかる際には、新しい「モノ」が、使用する人にとってプラスになるか、という問いかけから始めます」とJohnは補足します。
ニーズを満たすCenter Center
もともとFUWLに向けて、よりフレキシブルなワークスペースを実現するために生まれたCenter Centerは、デュオデザイナーの追求する厳格な要請を満たしています。「パンデミック収束時に新オフィスに移転し、間仕切りとしても活用できるオープン型とクローズ型をミックスさせたシステムを必要としていました」とJohnは言います。希望に沿うソリューションが市場に存在していなかったことから、自分たちの手でデザインすることとなりました。こうして、パウダーコーティング仕上げのモジュール式メタルキューブ製のプロダクトが誕生しました。キューブはさまざまに組み合わせ、組み直すことができるよう設計されています。
Johnは言います。「Center Centerによって、これまでのオフィスにおける固定式収納から解き放たれ、今日のオフィスのニーズに巧みに応えるソリューションが実現しました。クリエイティブなブレインストーミングに向けて、全メンバーが意見交換に集まることもできれば、フォローアップの作業に向けて、独立した小さなプライベートスペースを提供することも可能です」。Center Centerを活用することによって、一つのオフィス空間が、さまざまな用途に応じてアレンジできるだけではなく、そのミニマルなデザインが美しく空間に溶け込みます。